マイナンバー制度| 平成27年10月2日の所得税法施行規則等の改正について
【マイナンバー制度】平成27年10月2日の所得税法施行規則等の改正について
平成27年10月2日に所得税法施行規則が改正され、国税庁のwebサイトにチラシpdfが掲示されました。
法定調書提出義務者・源泉徴収義務者の方へのお知らせ(PDF)
これにつきましては、私もFacebookやtwitterでお知らせさせていただきました。
しかし、この内容を勘違いされていらっしゃるのではないか?と思われるお話が散見されますので、解説いたします。

これは、従業員等、給与等を支給する相手から個人番号(マイナンバー)を収集する必要がないという話では全くありません。マイナンバー法(略して書いています)そのものは何も変更はありませんので、お間違いのないように御注意下さい。
チラシを読めばわかる事とは思いますが、変更になったのは、「本人に渡す源泉徴収票に個人番号(マイナンバー)を記載しない」ということだけです。税務署や市町村に提出する源泉徴収票には記載の義務がありますので、個人番号(マイナンバー)の収集はしなければなりません。わかりやすく言えば、4枚ある源泉徴収票のうち、本人交付用のみ記載しないということだけです。他の3枚には記載の義務があります。
また、本人が確定申告をするのであれば、その確定申告用の源泉徴収票には番号を記載しなければなりません。
おそらくですが、会計ソフトや給与計算ソフトはこれに対応したものをリリースされると思いますので、お使いのソフトの会社からの情報をお待ち下さい。

なぜこういう話になったのか?ですが、そもそも個人番号(マイナンバー)は、少なくとも2016年1月から施行される範囲では、税務署や年金事務所など関連する公的な機関以外は使用してはならない事になっています。各企業は、その手続きを役所に代わって行うために本人(または従業員である家族)から個人番号を収集する必要がありますが、各企業自身が個人番号(マイナンバー)を使用する事は認められていません。まして、関係のない民間企業や他人である個人へ知らせることは禁止されています。
一方で、従業員等に渡される源泉徴収票は、本人に1年間の給与総額と源泉された税金や社会保険料を知らせるためのもので、この範囲である限りは個人番号(マイナンバー)が記載されていても特に問題はありません。しかし、それ以外の利用として収入証明として使われることが広く行われています。ローンを組む際等に収入証明として個人番号(マイナンバー)が記載された源泉徴収票を提示した場合は、国ではない民間企業が源泉徴収票に記載された個人番号(マイナンバー)を含む事項を受け取る事となります。これは違法となるため、収入証明として源泉徴収票を利用する場合は、番号が記載されていないものを会社に再発行してもらうことになっていました。
しかし、手元に源泉徴収票があれば、わざわざ再発行してもらう事もなく、個人番号(マイナンバー)が記載されたまま使われるケースがありうることは容易に想定できます。このため、困った事態になるのではないか?と予想されていました。この事態を回避するためには、基本的には個人番号(マイナンバー)を記載しないで源泉徴収票を交付し、必要な時のみ記載された源泉徴収票を再発行した方が良いと考えられます。
実際に、施行規則を作られた方々がどう考えてこの規定を作られたのかは、まだ確認していませんので、あくまでも想像の範囲ではありますが、以前から言われていた通りに問題が生じにくい形に修正された、ということだろうと思います。

本人交付用の源泉徴収票の扱いについて、今まで「記載の必要がある」と聞いていらっしゃった方は、それはその当時は正しい事で、決して、そう言った方が嘘をついていたという事ではありませんので、責めないでいただけるようにお願いいたします。ただ、「専門家」としては、決まっていることだけを信じ込むのではなく、状況把握のための情報収集もするべきだろうとは思います。そうしていれば、今回の修正にも慌てることなく「以前お話していた通りに変更されました」で済む話ですので。企業としては、キチンと情報収集されている方とお付き合いされた方が良いのかな?とは思います。
2015.10.04



「良い人」を採用するための相談室
copyright © 2011  大神令子社会保険労務士事務所. All rights reserved