採用されるにあたって、面接をしないという会社はないのではないかと思います。これから先、共に仕事をし、会社を発展させ、喜びをわかちあうべき人を、会いもせずに決めてしまうという事は、あるべきではないと思います。実際、履歴書等ではわからない人柄が会えばわかる、ということも少なくありません。もちろん、応募者が多い場合は書類審査である程度絞る必要はありますが、最終的に採用する方とは、少なくとも1回は会っておいて下さい。特に中小企業の場合は、経営者の方が直接会っておかれる事が良いと思います。
しかし、面接だけでは選考方法として不十分な場合があります。その場合に行われる事の多い面接以外の選考方法について、いくつか挙げておきます。
・学力テスト
所謂、ペーパーテストです。市販(業者作成)のものを利用される場合と各企業で作成される場合があるかと思います。市販のものであれば、作成の手間が省けますし、問題にミスがある可能性も低いので、安心して利用することができます。一方、各企業で作成された場合は、よりそれぞれの企業や任せたい仕事に合った内容の試験をすることができますので、本当に必要な知識やスキル等を持っているかどうかの判断がしやすくなります。
どちらが良いというものではありませんので、求めている人材や職種に応じて適切な方法を選ばれるのが良いと思います。
・適性検査
これもペーパーテストの一種ですが、学力ではなく、その人が持っている傾向を測るテストで、学力やスキルではわからない業務への適性を測るものです。とは言っても、適性検査の結果はテストを行った時点での判断であって、将来ずっと同じというものではありませんし、必ずしも本来持っている傾向がそのまま出ているというものでもありません。万能のものではありませんので、その点はご注意下さい。
適性検査の場合は、各企業で作成するのは難しいと思います。作成された検査を利用される事となると思いますが、どのような検査を利用されるにしろ費用が掛かりますし、物によっては利用する側にスキルが必要な場合もありますので、十分な検討をなさって下さい。
・グループディスカッション
新卒採用の選考方法として導入され、現在では中途採用でも利用されることがある選考方法です。
多くの場合5人〜10人程度を一つのグループとし、課題を与えて、ディスカッションをさせ、その結果を発表させる過程を、複数のアセッサー(観察者)が観察することによって仕事への適性を見るものです。これは、面接ではわかりにくい集団で行動した場合のコミュニケーション能力等を見る事を主眼としています。
グループディスカッションは、アセッサーの力量によって選考結果に差が出る可能性が高くあります。このため、行う場合には事前の打ち合わせを入念に行う必要があります。
これらの選考方法は全てを行う必要はなく、求めている人材や配置する仕事内容によって、必要な選考を行うので良いと思います。
2012.08.17